埋没法は腫れない、傷も残さないっていうけれど、S N Sで見る限りひどい腫れや不自然な二重まぶたも少なくない。本当のところのダウンタイムはどうなの? これから埋没法を受けようとしている方に向けた埋没法のダウンタイムについて美容ナースが徹底解説します。是非、参考にして下さい。
まず始めにダウンタイムって
ダウンタイムとは、“日常生活への制限”のこと。手術によって腫れや痛みが出ることによっていろんなことが制限されてしまう期間を言います。
埋没法は糸を使って瞼板と皮膚とを止める手術ですので、腫れや痛みはほとんどありませんのでダウンタイムが短いということは理解できると思います。
ダウンタイムの期間ってどれくらい
ダウンタイムの期間ですが、無いという意見もあれば1週間や2、3ヶ月かかったという方もいます。実際にはどれが正しいのか?と言いますと、多くの方は埋没法のダウンタイムはなしと言って良いと思います。
なぜなら実際にほとんど方が腫れは少ないです。中には家族にもバレなかったという方も少なくありません。それくらい本来は腫れが少なく、ダウンタイムもないというのが埋没法のメリットでした。
しかし、複雑化する糸の固定方法によって腫れが極端に強くなったり、不慣れな医師による糸の締め過ぎなどが原因で、強い腫れを引き起こしてしまうということも少なくありません。なので「ダウンタイムはなしだよ」って言えるのは標準的な埋没法による場合と考えた方が良いでしょう。
当たり前のことですが、糸を何本も入れて結び目を作れば腫れや痛みが強くなるだけじゃなく、仕上がりも不自然になります。
クリニックのホームページなどでは複雑化させる糸の固定法で「取れない・取れにくい」をアピールしていますが、そのようなエビデンスはありません。その医師の感覚的、私観でしかありませんので要注意です。そのような手法は腫れや無意味なダウンタイムの延長のリスクを高めるだけの誤った技術と考えて良いでしょう。
埋没法が取れてしまう原因はそもそも埋没法に向いていない瞼ということがほとんどだからです。
- 多くの方の場合、ダウンタイムは2、3日程度。
- 少ないですが、ダウンタイムが全くなしという方もいます。
- 一部の方には1週間程度の軽い腫れが出てしまう事がある。
- ごく稀なケースで2、3ヶ月不自然だったという事がある。
- 派手目のアイメイクなどをする方は1週間ほどアイメイクができないからダウンタイムは1週間である。
このように埋没法のダウンタイムは人によって、瞼の状態や希望する幅によって違ってくるものです。また、複雑化した糸の固定法のクリニックでは、基本的なダウンタイムは長くなると考えて良いでしょう。
術後のタイムテーブル
当日
大きな腫れのない状態で帰宅できます。目を開けていると何もわかりませんが、目を閉じると片側4点に赤い切開線が残っています。痛みはありません。違和感は術後3、4時間あります。違和感というのは痛みなどの苦痛ではなく、埋没法によって新しい二重まぶたのラインができたため皮膚に馴染みがなく違和感を感じてしまいます。腫れの程度にもよりますが、仕上がりよりも少し幅の広い状態です。
翌日
一般的には腫れのピークです。とは言え、著しい腫れがあるのではありません。仕上がりの二重の幅の3、4割増の二重の幅ですので不自然に感じてしまう場合があります。痛みはありません。
2日目
昨日と同じ程度の腫れか、若干引いてきた感じになるでしょう。傷の赤みは残っています。状態によっては瘡蓋ができてしまっています。無理に引っ張って取ったりしない方が良いです。
瘡蓋は消毒液等で溶かしながら取り除くと良いでしょう。
3日目
翌日に比べると腫れは落ち着いてきています。仕上がりの二重まぶたの幅よりもまだ広めの状態です。人によってはアイメイクをしたいという方もいるのですが、メイクの色素などが傷に入ってしまうと染色される可能性があるためやめておくほうが無難です。
4日目
二重まぶたの幅、形はほぼ仕上がりに近い状態です。しかし、皮膚に厚みのある方などは二重まぶたの折り返し部分のなじみがまだできていないので少し厚みのある二重瞼になってしまう可能性があります。皮膚のなじみは時間の経過で改善しますのでご安心下さい。
5日目
4日目と大きな違いはありません。この頃になると朝起きた時のむくみも少なくなってきているはずです。
6日目
腫れはほとんどありません。しかし、新しく作った二重まぶたの折り返し部分の皮膚のなじみはまだ完璧ではありませんので、若干の厚みが残っている可能性があります。
7日目
ほぼ仕上がりと言って良いでしょう。ただし、傷も完全に塞いでいます。しかし、傷跡の赤みが残っているでしょう。また、糸の結び目部分に少し凹みが残ってしまっている事があります。
結び目部分の凹みはほとんどのケースでできません。しかし、皮膚の状態や埋没法の糸の締め過ぎなどがあると凹みが長期間残ってしまう場合があります。
2週間以降
2週間を過ぎても希望する仕上がりと異なる場合は、何かしらの異常、もしくは糸の固定位置のずれが想定されます。埋没法は本来、腫れなどのダウンタイムがない治療です。速やかに主治医と相談し、状態を見せ仕上がりと違う原因を判断してもらいましょう。
埋没法のダウンタイム・術後の過ごし方
埋没法を受けた後の術後の過ごし方のポイント、ダウンタイム期間中の注意点についてご紹介します。
痛みはいつまで続くの?
基本的に痛みはありません。痛みが出ている場合、皮膚表面側なら大きな問題となることはありませんが、ゴロゴロした異物感による痛みの場合、角膜を傷つける可能性が高いので、早急に主治医の診察を受けましょう。
メイクはいつから可能か?
埋没法の術後のアイメイクですが、クリニックによっても違いがあります。3日以降というところもあれば1週間は控えましょうというところもあります。同じ埋没法でどうしてその違いが出てくるかというと医師の考え方の問題です。
一般的に埋没法程度の切開であれば3日もあれば傷は塞がるし問題ないという考え方があります。より慎重な考え方であれば1週間ということです。なのでクリニックの指示通りの期間は守りましょう。
私たちは経験したケースでは3日後にアイメイクをした方がアイライナーの色が洗顔時に付着してしまったのか、半年程度残っていたというケースがあります。より安全という意味で、メイクは1週間以降がお勧めです。
お風呂はいつから入れるの?
洗顔は翌日から可能ですし、シャワーは当日から可能です。入浴ですが、基本的に長風呂をされる方ですと、腫れが完全に落ち着いてからが良いでしょう。お風呂に入ることのデメリットは腫れが強くなる、腫れの期間が長くなってしまうということです。
ですので少しの間お風呂は我慢し、シャワーで済ますということが良いと思います。
冷やすと良いって本当?
術後に冷やす目的は手術による炎症を抑えることで腫れを作らせない、最小限に止めることを目的としています。冷やす必要はないという医師もいますが、埋没法と言えど手術は手術です。術後の炎症反応は起こします。冷やすメリットはありますから術後少なくとも2、3日は冷やすことを心がけましょう。
目元の冷やし方ですが、事前に準備できるのであれば100均に売っている目元のアイシングマスクを2、3個購入して冷やすと良いでしょう。過剰に冷やしてしまうとそれはそれで問題ですが、アイシングマスクは極端に冷えませんし、長時間冷たいままではありませんのですごくお勧めです。
20分冷やして、20分そのまま、ということを繰り返すと良いでしょう。でもやり過ぎは良くありませんので適度に冷やしましょう。